2005年11月30日

《薬指の標本》をどうしても作りたくなってしまったら…

「薬指の標本」小川洋子  ♪♪♪

先日 ずっと気になってた小川さんの本を
初めて読むことに成功しまして…
それが「博士の愛した数式」(#記事はここから)なんですけど。

なんだか やっぱり
今も ずっと気になってる小川さんの本を
又また読みたい気分になりまして…
それが「薬指の標本」だったりするわけなんですけど。

「小川作品をっ!」って思ってたから
特に内容にはこだわらず 目に付いたものを試してみましたぁ。
よくよく見ると この表紙チョット怖いかも。かも。


「薬指の標本」
工場勤務で欠けた左手の薬指の先
自然と辿り着いた標本室での勤務
足の形にピタリと合わさる黒い靴…

宣伝なしでも やって来るお客様は、
何かを封じ込めるために 標本室へやってくる。
毛糸玉 文鳥の骨 楽譜に描き出された音
キノコ…そして…

標本制作者の弟子丸氏と“私”の関係は 究極?
いや、違うかな。
ある意味で 2人にとっての 最も自然な流れ?
うん、そうかな。

それにしても これって ホラー??
うーん、違いますよねぇ…
でも 読んでる間 ずーっとドキドキしてたんですっ。

静かに流れる時間の中の
手に触れる位濃密な空気

不思議な世界だな、って思ってたんですけど、
今年フランスで映画化されてたんですね、この物語は!
それを知って、「あぁ、なるほどぉ」と思いましたっ。
日本で観られる日が待ち遠しい!


たしかに フランス映画っぽいー!!
ここで思い浮かんだのは映画「橋の上の娘」
これを白黒バージョンで観たときの感覚に似てますよ。
ルコント監督のこのフランス映画も いい映画っ。

「六角形の小部屋」
ある日突然街にやってきていた(らしい) その部屋。
その時その瞬間に求める人が辿り着ける  その部屋。
琥珀色のワックスで磨かれた重厚な趣の  その部屋。

ひとり 中に入り、 ひとり 語る。
自分だけ空間 〈カタリコベヤ〉。
いつしか辿り着いてしまったアナタは 何を言葉にするのか…

これもちょっとドキドキしちゃいましたよぉ。
独り言だけじゃ 意味がない
あの小部屋だから 可能になる
そんな内容を 口にして 認識してしまうことの危うさ。

主人公の 精神の流れを追っていくと ゾッとします。



タグ:恋愛 ♪♪♪
posted by MOW at 19:27 | Comment(6) | TrackBack(4) | 読書
この記事へのコメント
MOWさん、こんばんわ。
お、♪♪♪ですね!

実は私、小川洋子さんの10年来のファンなんです。
先日読んだ「ブラフマンの埋葬」で出ている小説はひととおり読み終えました。
あとは新刊を待つばかり。読売新聞に連載中の「ミーナの行進」が早く本になるのが待ち遠しいです。

「薬指の標本」はフランスで映画化されてるんですよね。これは見たいな。
そういえば「ホテル・アイリス」っていう小川さんの小説、ルコント監督の「仕立て屋の恋」に雰囲気似てますよ。

私のオススメは(いつもオススメばかりしてごめんなさいね)、「余白の愛」と「密やかな結晶」ていう作品です。
機会があったら読んでみてね。

講演会に行ったっていうtsukikoさんて方のコメントにいいなぁと思いました。
私も行ってみたい!
でも今年初めてTVで小川さんを見て、想像通りの人だなぁと嬉しくなりましたよ。


Posted by Duca at 2005年11月30日 23:42
Ducaさん、こんばんは!
ついさっき来てくれてたんですね、どうもですっ。
10年来ってスゴイィ。ワタクシってばモウレツに読書し始めてまだ4ヶ月だし、既刊本制覇した作家さんっていないんですよ。
まだまだ楽しみがたくさんあって、それはそれで嬉しいんですけども…いつか「新刊を待つばかり」って言ってみたい!
映画「仕立屋の恋」観てないんですけどー、でも雰囲気が似ているってゆう感覚は あながち間違ってないんですね、ちょっと安心しました。ふぅ。
オススメどんどんしてください。その変わり評価はワタクシの気分で付いちゃうから覚悟してくださいよー^^
小川さんってTVにも出たりするんですか?!動いたり喋ったりする小川さんってまだ想像できない!ワタクシからすれば、Ducaさんもtsukikoさんも羨ましいなぁ、なんて思っちゃったりして。
Posted by MOW at 2005年12月01日 00:35
こんにちは。
読みましたのでTBしますね。

小部屋で何を話すか、標本にしたいものはなにか。そんなことを考えながら読んでいたのですけど思い付かなかった。
ホラーというか、静かな時間がすーっと過ぎていくような、そんな作品でしたね。
Posted by kbb at 2006年03月20日 10:29
kbbさん、こんばんはー!
ワタクシは標本にしたものありますよ。
内緒ですけどっ^^
でも小部屋では…
今は思いつかなくても、入れば色々ありそうです。
たしかにホラーではないんですよね。
過ぎていくその時間が、フワフワして見えるのに
実は触ったらトロトロしてるみたいな。
不思議でした。
Posted by MOW at 2006年03月20日 23:10
こんにちは。
あれ、私、これにコメント書いてなかったんでしたっけ? 
MOWさんのおっしゃる通り、主人公の精神の流れを追っていくと、ああ、人ってこんなふうに心の中の何かが育っていくのだなとわかりますね。 まわりの何かに刺激されていくわけだけれども、その火種はもともと本人も知らずにあったもので、火をつけてくれるダレカと出会うか出会わないかで人生も変わってしまいそう。
カタリコ部屋の人は火をつけられたまま放り出されてなんだか欲求不満が溜まりそうですね。
TBしますです。
Posted by tsukiko at 2006年03月22日 15:26
tsukikoさんこんにちはっ!!
どうもどうも いらっしゃいませです^^
そうなんですよね。
意識してないようなものが表出してしまったときに人がどうなっていくのかって 他人には予想がつかないじゃないですか、たぶん。点火人(?勝手に命名?)に出逢うことは幸なのか不幸なのか。できればアフターケアに厚い点火人さんと出逢いたいですけど…
カタリコ部屋には 新手の健康食品店頭販売 みたいなズルさも感じちゃいました。「ホント、どうにかしてよっ!」って。
TB嬉しいです。ドンドンしてくださいね^^
Posted by MOW at 2006年03月22日 18:28
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