2007年05月09日

『シルシー』マリー・ルドネ

♪♪
 シルシーはいない。
 私と同じ名前だった
 寄宿学校で一緒だった
 共に映画の仕事を夢見た
 新大陸へ行く約束をした
 シルシーは死んだ。

 私は教員となった。
 赴任先はシルシーの故郷。
 シルシーがいない…

寄宿学校で仲良しっていったら
丸1日ずーっと一緒にいるんじゃないですか。
一緒に映画の仕事をしようって約束して
そのためにお互い貯金までしてた友達が、
夢への一歩を前に死んでしまったら??

今も生きているシルシーは
死んでしまったシルシー(なんだかめんどくさい)
の夢を自分の物として成長してきた。
それなら彼女がいなくなった今、
自分の将来はいったいどうなるのか。

なにもない。

 赴任先に着いたら学校がなかった。
 来る途中知り合った人々と
 ここに来てから知った人々。
 教員の仕事がなくても、
 冬の間鉄道は動かない。
 ここで、このホテルで過ごすしかない。

鉱山がダメになってダムの底に沈んだ町、ドルム。

冬は外界との連絡が途絶えてしまうその町には
灰色の雲が重くのしかかっているような気がする。
シルシーの視点で見ているからかもしれないけれど
ひとつの産業がくずおれた町独特の雰囲気のような。


人にはそれぞれ何かがある。
同じ名前の友達が死んでしまったシルシーには
なにが残っているのだろう。
この先何かを見つけることができるのだろうか。

大きくうなだれてしまうワタクシです。



タグ:苦悩 ♪♪
posted by MOW at 07:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書
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