2007年10月18日

『城』フランツ・カフカ

♪♪♪
K.についての物語を読んでいたら、
人の話に耳を傾けない男性を思い出した。

「僕はね!独りでいるのが好きなんですよ!」

その男性は声高に主張する。
「再婚相手に色々買ってあげて、生活費渡して、仕事も好きにさせてあげて、家事は免除して、ひと月の半分は彼女を彼女の実家へ行かせてやってるんですよ。 その間、僕は一人で過ごしてるんですよ。 僕みたいに理解と思いやりのある条件の良い再婚相手の男なんて他にいないんですよ!」

彼のことを不思議に思うワタクシがいる。

再婚しても独りで過ごすことが多い彼は、
悲壮感が漂うほどに寂しがっているのが分かる。
あきらかに彼は不満を持っている。
自分がこれだけ世話してあげてる再婚相手♀が、
理想通りには自分のことを愛してくれないことに。
そして、叫ぶ。
「寂しくないですよ!独りが好きだからっ!」

そんな不思議な彼のことを
ちょっとかわいいかも?と思うワタクシも、いる。

あぁ。彼と『城』の主人公K.は似ている。
他人のことが気になって、他人に依存しているのに、
強がって、怖がって、自分のことしか主張しない。


K.は城の役人に乞われてやって来た。
長い、長い道のりを、遙か遠くから。

測量士、それが彼の仕事。

やっとのことで辿り着いた村。
城はすぐそこに見えている。

見えているのに辿り着けない!
どうしても行き着くことはできない!

やがてK.は知ることになる。

確かに城は測量士を呼んだが…
この村に測量の仕事はないということを。

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測量士として呼ばれた自分に
それなりの待遇を求める主人公K.。
カレは自分の仕事がないことを知ったあと、
「それなら自分はどうするべきか」を
村人の誰にも尋ねない。助言を請わない。
ただ、「どうにかしろ!」と叫ぶだけ。

それでも物語の終盤、
主人公K.は変化の兆しが見えてきていた。
ワタクシはK.の行く末が知りたくてタマラナイ。

自分の思いと、他人の思いが、
K.の中でどんな風に混ざっていくのか…
続きが気になってシカタナイ。

やっぱり未完すぎるよー、カフカさんっ!
いや、もしかしたら未完じゃなくて狙い?
( ̄□ ̄;) グェッ!

注:『城』は執筆が中断されたままの物語です。

そういえば、最初の頃K.は
「妻子を置いてやってきた」と言っていた。
それなのにこの村で結婚しようとしてたんだけど…
一夫多妻制、…なの??

カフカの孤独3部作、1と2はこちら。
#1『失踪者』
#2『審判』




タグ:苦悩 ♪♪♪
posted by MOW at 20:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書
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