2005年10月21日

「冬の巡礼」考えてみると怖いタイトル…。

「冬の巡礼」志水辰夫  ♪♪

鈴木克宏君(32歳)が ひょんなことから巻き込まれる事件。
うーん、巻き込まれるってゆーより 自分から飛び込んでる?

「母親に届けてくれ」って預けられた位牌を、
彼の故郷へ届けに行ったところから 展開が始まります。

志水さんの作品、初めて読んだんだけど、
この人の書く文章ってば“志水節”なんて呼ばれているそうで…

“節”って 一体何歳くらいの人なんだろうって思っちゃった。

本の後ろにある 著者紹介 みたいなトコを見てみたら
「1936年、高知県生まれ」とありました。

ってゆーことは、69歳(2005年現在)なのかぁ。
“節”もシックリくるお年なんだなー。納得っ!

それでこの物語は、出版は1994年だけど
『野生時代』に掲載されてたのが1993年だから…

57歳の時の作品?!

熟練の技ってゆうのはこういうものを言うんでしょうか?!

面白かったですっ。




ハードボイルド作品なんですね、これって。

ワタクシの心的変化は、
1,雪国の心温まるお話かなぁ。(タイトルと表紙しか見てなかったので)
2,なに、事件が起きちゃうの?(主人公がその位牌を手元に置き始めた)
3,ミステリーだったの、これ!(だんだんと事件の全体像が見えてくる)
4,なんか男って感じだったな。(主人公が随分勇ましくって立派だった)

みたいな感じでしたっ。
そっか、ハードボイルドって言えばいいんだ…勉強、勉強っと。


でね、面白かったんですよ(また言ってる…)。

まぁ、ワタクシが事件解決モノだと思ってなかったことも一因かもですけど
先が読めなくって、話の展開を純粋に楽しんでしまいました。

だいたいこーゆー物語って、
途中で分かりやすい伏線がありすぎたりするから
後半は飽きちゃうことが多いんですけど、
これは結構最後までイイ感じで引っ張ってくれましたー!

出てくる人たちの事も、きちんと描いててくれて、
感情移入する余裕もあったしっ。

人間って どん底まで落ちたら何するか分かったもんじゃないんだな。
でも そんな時やっちゃった事は その後の生活を限りなく食いつぶす。

こんな風に書くと ありがちかも知れないけど、
でも とっても流麗な構成は 読者を飽きさせないと思います。
そうか、コレがいわゆる“志水節”なのかも。かもっ。

作品の性質上、ネタバレ的な発言は慎んじゃいますので よろしくです。


ただ気になったことが…

主人公の鈴木君なんですけど、32歳なんですよ。
しかも建設会社の契約社員で、半農家

それまでの人生がいくら あぁ だったからって、
この年齢にしては 出来過ぎ なんじゃないかなって。
今の日本の世の中で。

物語の中で出てくる、彼の
洞察力 や 気遣い や 人間性は、
どう考えても現代の30過ぎの男には当てはめられないのです。
(あくまでもワタクシのイメージの話ですけどっ…)

体力作りに余念のない 45歳前後 って感じでしょうか。

だからワタクシ、彼が32歳だってことは忘れたフリして、
自分のイメージの中の主人公を思い描いて読んでましたよーん。

もしかして作者さんの世代の方々が
30歳位の時には、こんな主人公みたいな人がいたのかもしれませんがぁぁ。
残念なことであります。

それに 警察が出て来なさすぎっ!
いくらなんでも こんな嗅ぎ回り方してたら
主人公が警察に呼ばれちゃうんじゃないのかなぁ。


ワタクシの些細な思いを聞いてくれてありがとうございますっ!


こんなこと書きましたけど、この主人公さん、
とっても好きですよ。
100ページでは声を出して笑っちゃいました!

それに、勤め先の社長、菅井敬之進さんに興味津々ですっ。
すんごいイイキャラだし、もっと登場して欲しかった!
出番、少なすぎですよぉ、志水さんー。



タグ:冒険 ♪♪
posted by MOW at 09:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書
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