ちょっと昔の物語なんですけど、スタイリッシュなんですっ。
舞台は1960年代。
電動鉛筆削り機が登場したばかりの頃
タイプライターがまだ全盛期だった頃
Wがくっつく名前を持つ ジム・クィララン(人。口髭あり)
画家から名前をもらった カウ・コウ=クン(シャム猫。優雅)
この2人…あいや、1人と1匹が事件解決に一役買うんですっ。
フラックス新聞社の美術担当記者になったクィラランは、
美術では新任とはいえ ベテラン記者。
画家や批評家たちを取材して回るうちに
画商
芸術ブームで沸き上がってる この街は、
ただでさえ 批判や中傷、嫉妬の嵐だから困っちゃうぅ。
果たしてどうなっていくのでしょうーか?!
この「猫もの」はシリーズなんだけど、
邦訳2作目の この本が 処女作なんですよ。
だから…そう!
クィラランとカウ・コウ=クン(通称ココ)がいかにして出会い、
心を通わせ、協力体制を整えていくかを 知ることが出来ちゃう。
最初はココって、他の人の飼い猫だったんだよねぇ。
物語中にも ひょんな会話に出てきたりしますけど、
ココ = ホームズ、クィララン = ワトスン なんてゆー感じっ。
事件解決には ココの洞察力と クィラランのお手伝いが必要!
お互いにまだ以心伝心までいかないトコロが 読んでても…クスッ
それにしてもココの生活はとっても優雅。
飲むのはブランド物最上グレープ・ジュース(特に白)
小さく切った牛肉にブイヨンを加えて温めるか、自家製パテの食事
たまにはソコにポーチド・エッグなんかも付いちゃって…
あぁあぁぁー、いいなぁぁぁー。
それじゃ、「どんなトコロがホームズ
新聞を右から左に(つまりは逆に)読んだりするんですよ。スゴッ!
ココばっかり誉めちゃイケマセンよねっ。
クィラランもベテランなだけに侮れませんよー。
同情2、プロとしての興味2、低血圧1、の割合
で構成された取材テクニック
特別大がかりなトリックとかがあるわけじゃないけど
読んでる間は 自分が優雅に気品溢れちゃう気がする
そんな推理小説だったんですー!!
ココシリーズ、記事はココにゃん。(=^・・^=)
#2『猫はソファをかじる』、#3『猫はスイッチを入れる』、#4『猫は殺しをかぎつける』、#5『猫はブラームスを演奏する』、#6『猫は郵便配達をする』、#7『猫はシェイクスピアを知っている』、#8『猫は糊をなめる』、#9『猫は床下にもぐる』、#10『猫は幽霊と話す』、#11『猫はペントハウスに住む』、#12『猫は鳥を見つめる』、#13『猫は山をも動かす』、#14『猫は留守番をする』、#15『猫はクロゼットに隠れる』、#16『猫は島へ渡る』、#17『猫は汽笛を鳴らす』